『modern juice』

京都発、女の子のためのミニコミ誌。女性性というフィルターで漉した読み応えのある誌面は、独特の世界を抽出しています。文の合い間に紹介されている古本もツボにはまる、古本好きな女の子にもおすすめのミニコミ。甘そうにみえるけど、実はしっかりとした芯を持ってる、そんな貴女に、ぜひどうぞ。


別冊・宇野亜喜良の世界 modern juice 別冊・宇野亜喜良の世界
発行・揺葉社/2002年7月二刷
order number :m-11
(SOLD OUT)
MJが宇野亜喜良を特集した、もう、とっても素晴らしい一冊。宇野亜喜良氏へのインタヴュー(びっしり12p!)、新宿ナジャへの潜入記「ナジャ偵察記」(浅生ハルミン)、知られざる宇野さんの過去のお話「カメヤマイワオさんからの手紙」(扉野良人)、「宇野亜喜良の25歳から28歳」(土井章史)、「女性」と「宇野亜喜良」の関係を考察した「マリー・アントワネットの味方」(近代ナリコ)などなど、書ききれないほど盛りだくさん。海月・市川は編集人のナリコさんとの熱い(?)古書対談「女の子図書の星・談義−新書館フォア・レディース・シリーズ−」(海月一押しし古書FLS!)、「正しい女の子図書」(エッセイ)などで参加しています。この別冊は、宇野さんが手がけた装幀本(含む大量のFLS)がカラーで掲載されていたり、氏のイラストがこれでもかと使われていたり、大変に素敵。これは読み継がれるべき一冊になるぞー(いつか古書値がつくかも)と思わせる世界観を、ぜひどうぞ。

mj6-1.jpg(6113 byte) modern juice6・特集・お稽古事始め
発行・揺葉社/2003年4月発行
order number :m-16
(SOLD OUT)
お稽古事...あなたはこの言葉から何を連想しますか?今回のモダンジュースは、女子とペアで語られることの多いその“お稽古事”を特集。小さいころのピアノから始まり、お花、着付けなどのいわゆる花嫁修行にもこの言葉は使われます。『ケ○コとマナ○』などというお稽古事雑誌が大人気の昨今。何かに夢中になりたいわっ、私にも何かあるはずっとの自己実現への欲求もそこにプラスされて...。
女性向のおしゃれな内容で発行されていた雑誌『新婦人』の編集者・田村敦子さんへのインタヴュー(古書に興味ある方は必読の内容!)、造形作家・中辻悦子さんへのインタヴューのほか、近代ナリコ、浅生ハルミン、池松江美(辛酸なめこ)、山下麻衣などの文章、鴨居羊子バイオグラフィー(再録3)、ブックスMJも注目です。
本号からは海月・市川の連載「海月書林前史」も始まりました。小さいころ読んだ絵本や家庭環境などを書いてます。こちらもどうぞ。62p。タテ18・ヨコ12.8センチ。ソフトカバー。
・私が↑に書いた絵本、名前がわかりました。『ゆうちゃんのみきさーしゃ』(村上祐子さく、片山健え、福音館書店)です。

『sumus』
京都のすてきなおじさま(©『modern juice』)による、同人誌。一癖も二癖もある特集の選び方からして「古本大好き!!」ってのがひしひしと伝わってくる雑誌です。『sumus』の由来はラテン語のsum(在る)の一人称複数形。古本道を極めて古本大好きな「すてきなおじさま」(すてきなおばさまでも○)になりたい、そんな貴方(または貴女)におすすめ。


sumus8 sumus 11・特集・実用を超えた実用本
2003年1月
order number :m-15
古書にはさみこまれた一枚[7]付
SOLD OUT
今回のスムースの特集は「実用本」。『美人になるには』とか『人をチャームする応接の仕方』とかの、普通は忘れられていくべき古本・実用本に的を当てて組まれた特集です。本来「実用」可能な情報が詰まっているべき「実用本」が、時を経て、古本になり「実用を超えた」存在になっていく、そんな古本に愛を感じるスムース同人。これも、古本の楽しみ方の一つです。
「時間を超えて「実用本」は光り輝く」南陀楼綾繁、「実用の日本」田村七痴庵、「超・実用書読書術」近代ナリコ、「晃文堂の欧文活字見本帳」、「海を渡った実用書」生田誠、「『山羊の歌』の作り方-「同人雑誌と詩集出版の実用的知識」をよむ」、「串間努さんインタヴュー」、「私設おおさかお笑い図書館10・いとしこいしの巻」、「『彷書月刊編集長』」林哲夫、「さようなら保昌先生-追悼座談会」など。77p。21・19.5センチ。ソフトカバー。

sum12-1.jpg(3629 byte) sumus 12・特集・小出版社の冒険
2004年5月
order number :m-18
SOLD OUT
高桐書院、蜘蛛出版社、婦女世界社、牧野書店・・・「情熱を支えとして荒野をめざした」小出版社の足跡を、スムース同人が丁寧に解き明かした、スムース12号。一冊の古本から広がる物語、切り取られる時代の風景、浮かび上がる歴史。古本を愛するスムースならではの、読み応えのある特集です。
「高桐書院と淀野隆三」林哲夫、「永遠なるいとはんの群れ・『婦女世界』と『令嬢画報』」小野高裕、「蜘蛛出版社ノート」扉野良人、「牧野書店の牧野武夫」松本八郎、「第一文芸社」山本善行など。連載は、荻原魚雷、岡崎武志、山本善行、松本八郎などなど。112p。21・19.5センチ。ソフトカバー。

sm13-1.jpg(6294 byte) sumus 13・まるごと一冊晶文社特集・付録・晶文社図書目録1973.5
2010年2月/編集人・林哲夫、発行人・山本善行
発行所・スムース、発売元・みずのわ出版

order number :m-20
price : ¥1500
待ちに待った六年弱ぶりの「sumus13号」。特集は、古本界でも人気の高い晶文社本。書物を取り巻く世界が大きく変わったここ数年。「こんな大変なときこそ小野二郎と中村勝哉というゴールデンコンビの築いた晶文社の50年にわたる出版活動を振り返ることが大きな意味を持つのではないでしょうか(同人一同)」と「晶文社略年譜」、山本善行「晶文社の本について」、福島修「中村勝哉『創業のころ』を読む」、岡崎武志「島崎勉さんと晶文社の日々」、田中美穂「古本屋の歌ううた」、有馬卓也「棚をすべて晶文社の刊行物でうめてみたい」、寺井昌輝「ただただ読む事に熱狂した時期」、荻原魚雷「となりあわせの本・中川六平さんと晶文社の本」、扉野良人「クンパルシータの中川六平さん」、林哲夫「平野甲賀・装幀の本」、「晶文社営業部と中村勝哉社長 島田孝久さんインタビュー」(聞き手=南陀楼綾繁+高橋千代+目春典子)、南陀楼綾繁「晶文社の広告」、高橋千代「スクラップ通信のこと」などを収録。アンケート「あなたの好きな、思い出に残る晶文社の本を教えて下さい」や「晶文社図書目録1973.5」もあって、読み応えたっぷり。永久保存版です。52p。今までとはサイズの違うタテ18.5・ヨコ11センチの新書版。ソフトカバー。



『ドノゴトンカ』

扉野良人が編集・発行する『ドノゴトンカ Donogo-o-Toknka』。過去の“モダニスト”たちから照射される光を、オールカラーの美しい誌面で編んだ新しい文芸ビジュアル誌。“モダニズム”が放つきらきらとした煌きをご堪能下さい。


dono-1.jpg(4615 byte) ドノゴトンカ・創刊前夜号
編集・扉野良人 /書容設計・羽良多平吉 / 発行人・井上迅

発行所・りいぶる・ふとん

order number :m-25
price : ¥1000
ダダイストで思想家であった辻潤が遺した書を中心に構成された『ドノゴトンカ』創刊前夜号。山本精一・細馬宏通「反重力の書法」、久保田一「辻潤の遺墨書画について」、荻原魚雷「辻潤と吉行淳之介」、細馬宏通「×と○」、野口良平「ゼロへの憧れ『大菩薩峠』を読む辻潤」、大月健「居候論 辻まことからみた父親辻潤」、「辻潤年譜」など、辻潤が持つ多面な魅力に迫る記事が並びます。その他、内堀弘による書評「季村敏夫『山上の蜘蛛 神戸モダニズムと海港都市ノート』」、季村敏夫による書評「内堀弘『ボン書店の幻 モダニズム出版社の光と影』」も。読み応えのある内容はもちろん、タテ25.7・ヨコ18.2センチの大きめの紙面に映える美しいビジュアルも魅力的です。54p。ソフトカバー(中綴じ)。

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